自宅療養6日目

変化の少ない生活を送っていると、いつからこんな暮らしが続いているのか分からなくなってくるが、今日でコロナウイルス罹患から6日目らしい。

 

嗅覚については、低下していることに気がついた一昨日を10段階中の1だとすると、昨日ベットの上でヨガをやった直後に3程度まで回復した気がしている。自律神経が整うと嗅覚にも影響があるのだろうか。

 

家にいる時間に、私の仕事に関連する講座の動画を毎日少しずつみている。この仕事を始めて3年目になっても、患者に対する自分の言動や手技が最適であるのか分からずに苦しいことが多い。もう少し仕事を楽しくやっていけるように課金しようと思い、昨年の半ばに、専門に関する講座のサブスクのようなサービスに加入した。色々と良心的なサービスで、臨床で疑問を感じた際に頼るところや手がかりが増えることは心強く、携わる人に感謝をしている。

 

今みている脳の構造と機能についてのシリーズ講義の先生は、毎回Hard Rock CafeのTシャツを着ていて、毎回異なる北欧の国名が書いてあるのだが、各国のHard Rock CafeのTシャツを集める趣味があるのだろうか。愛着や共感、嫉妬などあらゆる感情は脳の働きによるもので、それを担当する脳の部位やネットワークもある程度決まっているという事実は、心という実態のないものの動きを仮定するよりも時に安心できる。例えば、人が不安や社会的排斥による痛み、妬みなどを感じている時には前帯状回が活性化するが、運動によってセロトニンが排出されるとそれに相関して前帯状回の運動が減弱するそうだ。そして個々の身体とその機能が異なるのと同様に、脳の各領域の構造や活動性も個々人で異なることも、「どうしてあの人はこんな言動をするのか」という問いの一つの答えであり、「人間性」などという不確実な要素を答えとして持ち出さなくてよいことで心穏やかになれる気がする。

 

スマートフォンのキャッシュを消去したら動きが軽くなったり、エアコンのフィルターを掃除すれば空調の効きがよくなるように、晴れていれば気持ちが軽くなり、外を歩いて風に当たり自分以外の生き物を目にすれば意味もなく楽しくなる機能が私にあることがありがたく、よくできていると思う。